地域ガイド

中部

新潟 · 富山 · 石川 · 福井 · 山梨 · 長野 · 岐阜 · 静岡 · 愛知

日本アルプスと三河湾のあいだ。山・海・港が一度に味わえるエリア。

日本海側の蟹とブリ、太平洋側の魚介、内陸の山菜とそば、愛知の味噌文化——「中部」ひと言で語れるほど単純ではありません。県をまたいで食材が旅をするように移動した歴史も、料理の層を厚くしています。

旅のひとコマ

港と山地のコントラスト

富山・石川・福井の日本海、静岡・愛知の太平洋。同じ中部でも魚の種類と調理法の好みが変わります。

高地のそばと漬物

長野・山梨・岐阜の山沿いでは、寒暖差を活かした乾物・漬物・麺類が生活に根ざしています。

味噌と醤油の文化圏

八丁味噌をはじめ、濃い味噌汁や煮込みが定番の地域と、淡麗なだしが好まれる地域が隣り合います。

このエリアの味わい

日本海の魚味噌そば・麺山菜茶・柑橘えび・海老料理

「通り道」だった土地の食文化

中山道や東海道、北前船の文化など、人と物が交差した土地にレシピが堆積します。同じ汁物でも味噌の色が違う、同じ魚でも切り方が違う——そんな差分を楽しむのが中部エリアの旅の醍醐味です。

四季が強いほど、保存と工夫が光る

雪国から温暖な太平洋岸まで幅があるため、「旬をどう残すか」の知恵が料理に現れます。干物、漬物、味噌漬け、炊き込み——レシピを眺めるだけでも季節の移ろいを感じられます。

このページの使い方

まずは人気レシピで一品決めてから、同じ県・隣県のチップで検索を広げると、旅行ルートの食べ歩きプランが立てやすくなります。

山と海のあいだを、今日の一皿で横断してみる?

このエリアのレシピ

閲覧数の多い順

のっぺい汁

新潟県所要45分0難易度

新潟の正月や祭りに必ず登場する、里芋のとろみが身上の伝統煮物。 根菜や鶏肉をだしで煮込み、里芋が煮崩れるほど柔らかく仕上げることで自然なとろみが生まれる。 仕上げにいくらをのせるのが新潟流の贅沢で、温かくても冷やしても楽しめる。 「のっぺ」の名で各家庭に受け継がれ、正月には必ず食卓に並ぶハレの日の料理。

ぶり大根

富山県所要60分0難易度

「ブリ起こし」と呼ばれる雷が鳴ると、富山湾に寒ブリの季節が到来する。 脂ののった氷見の寒ブリと厚切り大根を甘辛い醤油だれで煮含めた、全国屈指のブランド魚を味わう冬の定番。 大根は米のとぎ汁で下茹でして透き通るまで仕込み、ブリの旨味をたっぷり吸い込ませるのが美味しさの要。 年末年始の富山の食卓に欠かせない一品。

治部煮

石川県所要35分0難易度

加賀百万石の食文化が生んだ、金沢を代表するおもてなし料理。 鶏肉(本来は鴨肉)にまぶした小麦粉が煮汁にとろみを与え、すだれ麩が上品にだしを含む。 名前の由来には、キリシタン大名の岡部治部右衛門が伝えたという説や、煮る時に「じぶじぶ」と音がするからという説がある。 わさびを添えて食べるのが金沢流の洗練。

越前おろしそば

福井県所要20分0難易度

たっぷりの大根おろしをのせた冷たいそばに、だし醤油を回しかけるだけの潔い一杯。 辛味大根のピリッとした刺激が、殻ごと挽いた香り高い越前そばの風味を引き立てる。 昭和天皇が福井訪問の際に「越前のそばは大変おいしかった」と語られたことから全国に名が広まった。 福井では日常食としてそば屋が軒を連ね、シンプルゆえに奥の深い味わいが地元民に愛され続けている。

ほうとう

山梨県所要35分0難易度

武田信玄が陣中食として広めたという伝説も残る、山梨の冬に欠かせない煮込み麺。 幅広の生麺を茹でずにそのまま鍋に入れるのが最大の特徴で、麺から溶け出す小麦のとろみとかぼちゃの甘みが味噌仕立ての汁に溶け合う。 山梨では「ほうとうは料理であってうどんではない」と語られるほど、独自の食文化として誇りを持って受け継がれている。

おやき(野沢菜)

長野県所要45分0難易度

米が育ちにくい信州の山間部で、小麦やそばが主食だった時代の名残を今に伝える長野の郷土食。 小麦粉の生地で野沢菜の油味噌炒めを包み、焼いてから蒸し上げる。 地域ごとに「焼く」「蒸す」「灰に埋めて焼く」と調理法が異なり、善光寺門前の蒸しおやきから山あいの囲炉裏焼きまで、信州を旅するほどにその多彩さに出会える。

鶏ちゃん

岐阜県所要25分0難易度

味噌ダレに漬け込んだ鶏肉をキャベツと豪快に炒める、飛騨・郡上地方のスタミナ料理。 卵を産まなくなった鶏を美味しく食べるために考案されたとされ、各家庭や精肉店ごとに秘伝のタレがある。 にんにくをしっかり効かせたタレが焦げる香ばしさは、ビールとの相性も抜群。 残った汁でうどんを炒める〆まで含めて、飛騨の夜を楽しむ一品。

静岡おでん

静岡県所要80分0難易度

全ての具に串を刺し、黒い牛すじだしで煮込み、仕上げに青のりとだし粉をふりかける——三拍子揃った独自のスタイルが静岡おでんの流儀。 戦後の青葉おでん街から生まれたこの味は、駄菓子屋の店先でおでんを食べるという静岡ならではの文化も育てた。 灰色がかった「黒はんぺん」はイワシのすり身で作る静岡名物で、この鍋には欠かせない。

味噌煮込みうどん

愛知県所要30分0難易度

岡崎発祥の八丁味噌が生む深いコクの中で、塩を入れずに打った硬い麺がぐつぐつと煮える。 名古屋の味噌文化を象徴する一杯で、「芯が残る」くらいの硬さが正解という独自の食感美学がある。 土鍋の蓋をひっくり返して取り皿にするのが本場の作法で、ぐらぐら沸いたまま供される鍋に卵を落とし、半熟のうちにすするのが名古屋っ子の流儀。

味噌カツ

愛知県所要40分0難易度

サクサクに揚げたとんかつに、八丁味噌ベースの甘辛い味噌ダレをたっぷりかける名古屋めしの定番。 濃厚な味噌の風味が衣に染み込み、ごはんが止まらなくなる中毒性がある。 名古屋の味噌文化を象徴する一品で、味噌おでんや味噌煮込みうどんと並ぶ「味噌三兄弟」のひとつ。

タレカツ丼

新潟県所要35分0難易度

薄めの衣でカラッと揚げたとんかつを、甘辛い醤油ダレにくぐらせてごはんにのせる新潟独自のカツ丼。 卵でとじないのが最大の特徴で、タレを吸いながらもサクッとした食感を残す衣の潔さが身上。 明治時代に洋食店で考案されたとされ、新潟市民にとっては「カツ丼といえばこれ」という揺るぎない存在。

金沢カレー

石川県所要30分0難易度

濃厚でドロッとしたルーをステンレスの皿に盛り、千切りキャベツとカツをのせてフォークで食べる——金沢独自のカレー文化。 「チャンピオンカレー」や「ゴーゴーカレー」が全国展開で知名度を上げたが、もとは昭和の金沢の洋食店から生まれた地元の味。 ルーの上にカツが鎮座する姿は、見るだけで満足感が込み上げる。

ソースカツ丼

福井県所要35分0難易度

揚げたてのとんかつをウスターソースにくぐらせ、千切りキャベツを敷いたごはんの上にのせる福井のカツ丼。 卵でとじない潔いスタイルで、ソースの酸味と甘みがサクサクの衣に染みて絶妙なバランスに。 大正時代にヨーロッパ帰りの料理人が考案したとされ、福井では「カツ丼」と言えばこのスタイルが常識。

白エビのかき揚げ

富山県所要25分0難易度

「富山湾の宝石」と称される白えびを贅沢に使ったかき揚げ。 透き通るような淡いピンク色の白えびは富山湾でしか獲れない希少な食材で、サクサクの衣の中にぎっしり詰まった甘みと香ばしさは格別。 塩をぱらりと振って食べれば、富山湾の豊かさがそのまま口の中に広がる。

富士宮やきそば

山梨県所要20分0難易度

コシの強い蒸し麺と、仕上げにふりかける削り粉(イワシの魚粉)が特徴の富士宮のB級グルメ。 肉かすと呼ばれるラードの搾りかすを加えてコクを出すのが本場流。 2006年のB-1グランプリで初代王者に輝き、全国にその名を轟かせた。 富士山の湧き水で育つ食文化から生まれた、静岡が誇る焼きそば。

飛騨牛の焼肉

岐阜県所要20分0難易度

飛騨の清らかな水と厳しい寒暖差が育む「飛騨牛」を、炭火の焼肉でシンプルに味わう一品。 きめ細かな霜降りと、とろけるような食感が特徴のブランド牛は、塩やわさび醤油など最小限の味付けでこそ真価を発揮する。 高山の古い町並みを歩いた後の贅沢として、飛騨を訪れる旅人に愛されている。

信州そば(ざる)

長野県所要15分0難易度

清らかな水と冷涼な気候が育む信州そばを、ざるに盛って冷たいつゆでいただく。 長野県は日本屈指のそばの産地で、戸隠・開田高原・安曇野など各地に個性豊かなそば処が点在する。 殻の挽き方や水の違いで味が変わる奥深さがあり、信州を旅するほどに自分好みの一枚に出会える。

浜松餃子

静岡県所要50分0難易度

円形に並べて蒸し焼きにし、中央にもやしを添えるのが浜松餃子の特徴。 キャベツと玉ねぎの甘みを活かしたあっさり味の餡で、何個でも食べられる軽さが持ち味。 宇都宮と並ぶ餃子の街として知られ、市内には300軒以上の餃子店が点在する。 フライパンの丸い形をそのまま皿に移す盛り付けが、浜松流の美学。